診療案内

脳血管内治療センター

脳血管内治療センターについて

脳血管内治療センターについて

当センターでは、最新の技術や機材を用いて最高レベルの脳血管内治療を実施するため脳神経血管内治療専門医が5名(うち指導医が2名)と、さらに3名の医師が専門医を取得するために研鑽を積んでいます。
国内では脳血管内治療の専門医が5名常勤医でいる病院は非常に少ないと思います。これら8名の人員で24時間365日、緊急で脳血管内治療ができる体制を整えています。
また手術室3室のうち2室に最新鋭の血管撮影装置を設置しており同時2例の血管内治療が可能です。

当センターの特長

  1. 予定手術には責任者として必ず風川理事長が入る
  2. 大学病院と同等の検査機器、手術室を完備
  3. 病院の規模に比較して脳外科医の数が多い
  4. 単一診療科であるため技術や機材を駆使できる。

上記の特長から緊急手術の場合でも迅速に検査結果を出し手術の戦略を立てて最善の結果を目指すシステムを構築しています。

治療困難な症例に対する対応

他院で「血管内では治療が困難」と説明された動脈瘤の患者さんが最近では多く当院を受診されます。そのような患者さんの内、9割は血管内治療をさせていただいて、みなさん良い結果に満足していただいていると自負してしております。

未破裂脳動脈瘤についてのご相談はこちら

「治療に関するご相談」
お問い合わせメール

主な対象疾患ならびに治療技術

主な血管内治療の対象疾患として、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤、脳梗塞の原因となる動脈狭窄、脳出血の原因となる血管奇形、さらに脳梗塞超急性期に詰まっている血管から血栓を取り出して脳梗塞から救う血栓回収療法などがあります。

脳動脈瘤コイル塞栓術
フローダイバーター治療

動脈瘤の大きさや部位に使用制限がありますが、フローダイバーターというメッシュの細かいステントを用いることによって動脈瘤への血流を停滞させて血栓化を促して消失させる治療が可能になりました。これまでのように大掛かりな開頭手術をせずに血管内治療で治せる動脈瘤が増えています。

ステント併用コイル塞栓術

ネックが広いためコイル治療が不可能であった動脈瘤も最近では治療が可能になっています。スプリングのように自ら広がる金属のメッシュの筒(ステント)を動脈瘤の入り口(ネック)を覆うように血管の中に留置しその隙間からコイルを充填します。ステント併用コイル塞栓術を多く手がけているのが当院の特徴です。

  1. ① 治療前
    画像 治療前
  2. ② コイルを充填
    画像 コイルを充填
  3. ③ コイル充填完了
    画像 コイル充填完了
  4. ④ 治療後
    画像 治療後
頸動脈狭窄のステント治療

これまで1000件の頸動脈狭窄のステント治療経験があり、従来のクビを切開して頸動脈の厚くなった内膜を剥離する治療に劣らない成績を上げています。

また頸動脈の動脈硬化によって脳梗塞になる患者さんが増えています。頸動脈の動脈硬化はエコー検査でも発見できますが、MRI検査を受けるとより正確な診断が可能です。
高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病をお持ちの方は近所の脳神経外科病院やクリニックで定期的に検査を受けることをお勧めします。

血栓回収治療

超急性期の脳梗塞に対して点滴静脈注射で血栓を溶解するt-PA治療が一般的ですが、t-PAが投与できなかったり効果がなかった場合には、血管内治療で血栓を取り出して脳血流を回復させ脳梗塞から救う血栓回収療法を当院では24時間365日行うことが可能です。

治療前後の血管撮影と取り出した血栓

  • 治療前
    画像 治療前
  • 治療後
    画像 治療後
  • 取り出した血栓
    画像 取り出した血栓

脳血管内治療のメリット

  • 身体に
    優しい
  • 術後の
    回復が早い
  • 仕事や
    家庭復帰が
    早い

脳血管内治療とは、頭の中の血管の病気を開頭による外科手術でなく、カテーテルという細い管を用いて治療する方法です。

この治療はメスで頭を切るのではなく、太ももの付け根の小さな針穴から治療するため、術後の回復も早く高齢者にも優しい治療で、仕事や家庭復帰が早いのが特長です。

図 塞栓用プラチナ製コイル

太ももの付け根の小さな針穴から、カテーテルという細い管を用いて治療

当院の血管内治療の実績

福岡市および近郊にお住まいの患者さんが多いのですが、鹿児島、宮崎、長崎、熊本、佐賀など九州全域からも血管内治療を希望する患者さんが訪れています。開院2年目(2018年)は未破裂脳動脈瘤の治療が、3年目(2019年)には急性再開通の治療が増えました。
また最近では、FREDというフローダイバーターによる動脈瘤の治療に力を入れており、昨年(2020年)6月から今年(2021年)の8月までで140回の手術を行いました。

図 血管内治療の実績
(2020年度 実績)
手術名件数
脳動脈瘤血管内治療248
頸動脈ステント留置術77
急性期再開通療法83
その他39
合計447

今後の構想

どこよりも豊富な人材を活かして脳卒中の救急医療に積極的に取り組んでいきたいと考えています。特に時間との戦いである超急性期の血栓回収療法については、医師、看護師、検査技師、放射線技師、事務職員の病院職員が一丸となって、救急搬送から治療開始までの時間をできる限り短縮して患者さんを救うために懸命な努力を続けています。

患者さんからのよくあるご質問

未破裂脳動脈瘤についてのご相談はこちら

「治療に関するご相談」
お問い合わせメール

脳血管内治療センター概要

写真 脳血管内治療センターのスタッフ
担当者風川 清
受診方法直接受診していただくか、他院よりの紹介の方は医療連携を介して事前予約をお取りください。
診療日時風川 清:毎週月曜日・木曜日

ご予約はお電話で

(代表) 092-558-0081 092-558-0081

9:00~12:30(受付8:30~12:30)日祝・年末年始除く

3,000例を超える脳血管内治療の経験

写真 風川 清(かぜかわ きよし)
理事長 兼 脳血管内治療科部長
風川 清(かぜかわ きよし)

私は30年近く前に国立循環器病研究センターに赴任してからこれまで脳血管障害の外科治療全般を専門に行いながら特に脳神経血管内治療に力を入れてきました。
当時は、開頭治療が難しい非常に稀な動脈瘤に対してのみ、小さなバルーンを動脈瘤に充填する治療を行なっていましたが、25年ほど前から柔らかいプラチナ製の糸のようなコイルを複数本動脈瘤に充填して血流を遮断するコイル治療が可能になりました。
各地に専門医が育つ10年くらい前までは北海道から沖縄まで全国40以上の病院で治療を行い、これまで3,000件以上の患者さんの動脈瘤を血管内で治療してきました。

経歴 防衛医科大学校 卒業
2017年3月末に福岡大学筑紫病院脳神経外科教授を辞し、当病院院長に就任後、2018年4月より理事長に就任

所属学会・資格 日本脳神経外科学会専門医、指導医
日本脳卒中学会専門医、指導医
日本脳神経血管内治療学会専門医、指導医
麻酔標榜医

診療時間について

平日

[午前]診察 9:00~12:00 (受付8:30~11:30

[午後]診察 13:30~16:30 (受付13:00~16:00

土曜

[午前]診察 9:00~12:00 (受付8:30~11:30

休診日日祝・年末年始

※急患は24時間対応いたします。

診療科目
脳神経外科、神経内科、
リハビリテーション科
お問合せはお電話で
代表092-558-0081